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石焼き芋譚

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一世(issei)オフィシャルブログ/ピアニストの館-石焼き芋.jpg



石焼き芋の旨い季節になった。と言っても、私は割高で「言い値」でぼったくる石焼き芋屋では絶対に買わない。近くのスーパーマーケットで買うか、自分で焼く(専用鍋がある)。自分で焼く場合はサツマイモをじっくり加熱するのがポイントで、電子レンジ等で急激に高温にしてしまうと甘味が出ないのだ。そして、皮ごと頂くのが私の食べ方である。石焼き芋は中身もさることながら皮もまた旨い。皮を頂かないなんて、もったいない。




そういえば、ここ数年

石焼き芋屋を、とんと見掛けなくなりましたな。まあ、あのいい加減な値のつけ方だもの、衰退するのは仕方ないところだ。





そもそも

石焼き芋屋は東京の向島(むこうじま)。昭和25年、三野輪万蔵という人がリヤカーで焼き芋屋を始めて大当たりしたのがきっかけだという。やがて出身地から人を呼び寄せてリヤカーを増やし、都内で2千台を超える一大勢力となる。昭和30年代になり高度成長時代が幕を開けると、東北地方の豪雪地帯から出稼ぎに出て石焼き芋屋のリヤカーを引く人も増える。しかし、プロの露店商(テキ屋)にインネンをつけられる場合が増えたため、東京の代表的なテキ屋「極東組」と交渉し、芋を極東組から買うことで組のバッヂをつける事で収め、さらに千葉県内の主力テキ屋の大親分とも知己を得る事でスムーズに商売が出来るようになる。ただし、テキ屋の傘下として縄張りも決められていた。極東組のバッヂの力を持ってしても、縄張り外では効力を失うからだった。





石焼き芋屋の世界は「親」「子」のシステムが構築されていて、親は子のフォローをする代わりに、子は親に売り上げの何割かを上納するシステムである。だが、70~80%も売り上げをハネる悪どい親もいたらしい。だから客から巧妙にぼったくる屋台が続出し出したのだろう。





今ほとんど

石焼き芋屋を見掛けなくなったのは、コンピニやスーパーマーケットで石焼き芋が手軽に買えるようになり、なおかつヘタな石焼き芋屋より安くて旨い石焼き芋が食べられる時代になったからだ。計り売りとは名ばかりで、計っているフリをしたり、計りそのものに細工して高値でぼったくるのがほとんどの石焼き芋屋で、大1本で400~500円は取られる。それに引きかえスーパー等では150~200円以下で買えるわけだから、当然そちらで買う事になる。最近自宅近くにオープンしたセブンイレブン系スーパーでは150円台で石焼き芋屋以上の旨い石焼き芋が手に入る。(このスーパーの石焼き芋はハズれた事がない)





そんなワケで、自宅近くで安くて旨い石焼き芋が入手出来るようになった事はマコトに喜ばしい‥‥とホッコリしている一世(issei)なのでありますね。ははははは。





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